自社の状況、共有できていますか?
コンサルティングでご依頼をいただく工務店からは、当たり前ですが『マーケティングがうまくいかない』から当社に相談したと言われることがほとんどです。しかしながら、いざ蓋を開けてみると、実はマーケティングよりも手前の段階に問題があることが多くあります。
たとえば、コンサルティングの初めに私がスタッフさんたちにお聞きするのは『昨年の年間成約棟数は?』『今期の平均客単価は?』といった、経営者の方なら誰しもが押さえておられる基礎的な数字なのですが、中小規模の工務店さんの場合は特に、直接顧客と関わって数字を追っているはずの営業スタッフですら、この数字を知らないで活動していることが多くあります。
このように、実は組織内で自社の状況が共有できていないということが、マーケティングと営業現場との状況を乖離させ、組織活動全体がうまくいかない根っこを作り上げてしまうことが往々にしてあるのです。あなたの会社ではどうでしょうか?
自社を知ることがマーケティングを成功に導く
『マーケティングさえちゃんとやっていれば成約棟数は伸びるはず!』と、まるでマーケティングを魔法の杖のように仰る方がおられます。確かに、瞬間的には、1棟2棟のレベルで成約棟数が伸びることはあるでしょう。しかしそれは、一夜の夢のようなもの。組織が継続的に稼ぐ力を身に着けていくためには、財務状況(成約棟数)や組織能力といった会社内部の資源を正しく知ること、すなわち自社を知ることが大変重要です。
昨年の年間成約棟数もわからないのに、ただ数字を追っている営業スタッフは、結局のところ数字を追わされているだけの人。今期の平均客単価もわからないのに、広告を検討している広報スタッフは、ただ闇雲に広報活動っぽいことをしているだけの人。これでは、本来組織が持っているはずの能力が正しく発揮されていない状態です。
もちろん、全員が経営者なわけではありませんから、詳細な数字を全て押さえておくとか、情報を全て共有するなどということはナンセンスです。しかし、必要な数字や情報といった組織内部の状況を知らずして外部環境に対するマーケティングを行ったとしても、それは実績に結びつかないでしょう。正しく己を知り、競合と戦う。それが本来のマーケティングのあるべき姿です。
自社を知るには『プロジェクト』がおすすめ
そうはいっても、自社を知る機会なんてなかなか持たせられないよ…という経営者の方は多いのではないかと思います。そういったときにおすすめしたいのが、『プロジェクト』を組むこと。期間を決め、目標を決めて取り組むプロジェクト形式の取り組みであれば、スタッフも参加しやすく、短期間で効果が得られます。
私がよくオススメするのは、ホームページ制作をプロジェクト化するという方法です。工務店の業務は日々忙しく、なかなか自らを振り返る時間を取れないことが多いと思いますが、ホームページ制作という2~3か月程度の特定の期間ならば、そこまで負担はかかりません。この期間に、自社の強みをもう一度洗いなおしたり、自社の良いところを見つめなおしたり、自社の得意とする顧客像を明らかにしたり、競合の強みを認識して自社なりの対策を立てたりする。そういった情報の洗い出しを通して、自社の状況を社内に共有できるきっかけにしやすいのが、ホームページ制作プロジェクトの魅力です。
もちろん、ホームページ制作プロジェクト以外にも、様々な方法で社内プロジェクトを立て、マーケティングの活性化・改善を行うことは可能です。もし何か悩まれることがあれば、ぜひビルダーズネットにご相談ください。
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