最低賃金20円超上げへ。大工不足と労務費の増加。

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<最低賃金の上昇>

2017年度の最低賃金は、2年連続で20円超の引き上げになりそうだ。

現在の全国水準は加重平均で時給823円。
最低賃金の引き上げはデフレ脱却を促す方法の一つとされ、第2次安倍政権の発足後
最低賃金の引き上げ幅は昨年度で合計70円を突破している。

住宅を購入する見込客のことを考えると、最低賃金の上昇や給与所得の増加は望ましいが、
中小工務店の経営にとって、人件費の増加は厳しい。

<住宅会社・工務店の人手不足>

建設業界では、人手不足が大きな問題になっている。
人手不足と人件費増加の両方が、経営に大きな重荷となってくる。

下のグラフは、近年の有効求人倍率を示している。

※有効求人倍率=有効求人数÷有効求職者数
仕事を探す人1人に対し、何人分の求人があるかを示す指標であり
1.3倍であれば、仕事を探す人100人に対して130人分の仕事がある状態。

有効求人倍率は、全職業で上昇しているが、
特に建設の職業については、3.3倍を超える水準まで上昇し人材不足が深刻である。

建設業有効求人倍率

(出所:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成)

 

<進む大工の高齢化>

今後、予想される状況としては
大工を確保できない住宅会社・工務店が増えることだ。

全国で2005年に54万人いた大工は、2010年には40万人に減少している。
さらに、そのうち60歳以上が11万人以上と3割を占めており、50代以上になると約6割にもなる。
若年層の大工は増えておらず、今後も高齢化が進むと予想される。

大工の高齢化

(出所:国勢調査2010)
この状況を改善しようと、ベトナムなどから外国人技能実習生を
受け入れる建設業者も増えているが、問題も多い。

外国人技能実習生が制度開始から既に2万人以上失踪しており
そのうち最多は建設業者からの失踪で、失踪者の約30%を占めるとみられている。
人件費の高騰、人手不足、大工の高齢化による施工が出来なくなる
という未来を前に、今から出来ることは何だろうか?

その答えは・・・また別の機会に。

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この記事の著者

ALEX

住宅会社・工務店の経営コンサルタント。経営・人事・財務など、中小企業の経営面でのアドバイスを行う。

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