工務店経営者を突然襲う「まさか」の事態。

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倒産。それは突然やってくる。
消費税増税後の需要急減だけでなく、どんなに健全な経営を行っているつもりでも、「まさか!」ということは起こり得るもの。

実際に、建築基準法の改正による三階建て住宅の設計審査期間が延びた事が破綻の一因となった住宅会社や
顧客から欠陥住宅と訴えられ、その損害賠償対応により破綻した工務店もあることは、ご存じの通りである。
自社だけは大丈夫などという思い込みは、ほんの僅かな変化で
あっという間に消えてしまうことは歴史が証明している。

もともと、企業の生存率は低い。開業年の事業所数(個人を含む)を100として、
事業所の開業後経過年数毎に生存している事業所を数えると、
開業後わずか1年で3割の事業所がなくなり、3年で半数。
10年後に残っているのは4社に1社でしかない。倒産はどんな会社にも起こり得るものなのである。

倒産グラフ

 

◆倒産はタダではできない
経営者は資金繰りに窮すると様々な金策に走ることになる。
金融機関へのリスケ要請、ノンバンクからの借入、受注代金の前倒し受領、
下請大工への支払遅延、給与の遅配、知人・親戚からの借入…。

それでも万策尽きると、最後に「倒産」となる。
真面目な経営者ほど自分の全財産が空になっても何とか会社を存続させようと頑張るもの。

しかし、それが一番ダメな破綻のパターンである。

実は、倒産はタダでは出来ない事を知らない経営者が多い。
破産の申請をするにも弁護士費用と裁判所への予納金が必要なのである。

予納金とは、裁判所に破産の申立を行ってから手続きが終結するまでの手続きに必要となる費用で、
破産申し立て時に納める必要がある。
その額は、負債総額が5,000万円未満で70万、5,000万~1億円未満で100万円、
1億~5億円未満で200万円(地域により異なる)。

お金がなければ「倒産することすら」出来ない。
特に知人や親戚から既にお金を借りてしまっている経営者は悲惨である。
既に借りている先からは倒産するお金を借りることは出来ないのだから。

そして、倒産できずに「夜逃げ」されるのは関係者にとって最も困る事態である。
最後の最後まで迷惑をかけることのないように「倒産の費用」は残しておかねばならない。

少なくとも、一般社団法人中小企業経営共済の「経営共済」に加盟することをお勧めする。
万一の時のために、倒産する費用くらいは手当てしておきたいものだ。

 

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この記事の著者

ALEX

住宅会社・工務店の経営コンサルタント。経営・人事・財務など、中小企業の経営面でのアドバイスを行う。

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